なぜ朝から朝食をたべないといけないのか?
生活リズムと朝食の関係
①体温を上昇させる
寝ている間、体温は低く保たれ、脈拍も安静時より減少します。身体の準備を整えるために必要なことは、体温や脈拍を安静の状態まで戻すことです。私たちの身体は、口の中に物が入ってくると消化器系が準備を始め動きだします。朝食を食べることにより、筋肉でできている食道、胃、腸などが筋運動を開始し、その筋運動によって得られた熱が体温の上昇を助け、脳をはじめ身体中が準備が整います。朝食で得られるエネルギーや栄養素は、その後の活動に使われます。
②エネルギー源を補給する
私たちの身体は、寝ている間もエネルギーを使っています。睡眠中のエネルギー量は、基礎代謝量程度といわれています。例えば20歳男性、体重60kgの標準的な体型の人の場合には、睡眠1時間当たり60kcal、8時間の睡眠では480kcalのエネルギーを消費しています。つまり朝は、エネルギーやエネルギーを生産するために必要な栄養素が少なくなった状況といえます。さらに、寝ている間に行われた新陳代謝によって利用されて体内の栄養素も少なくなります。このため、朝食で午前中に使うエネルギーや栄養素を補充しなくてはなりません。
③便秘を予防する
胃の中に食べ物が入ってくるとその信号を受けて大腸が蠕動運動を起こし、便を大腸のS状結腸から直腸へ送り出し、排便を促します。朝食を食べることにより、排便のリズムが作られることから、朝食を抜く習慣があると便秘の原因になることがあります。
④日中の体温を維持する
1日の体温リズムは、朝食を取った後から顕著に上昇し、昼間に最高値となります。朝食を食べることによって、午前中に体温が上昇した状態を維持できます。朝食を欠食した場合、通勤の歩行などによる筋運動から得られる熱で一時的に体温は上昇しますが、午前中はその体温を維持するエネルギーや栄養素が不足しているため体温を維持できません。身体のリズムを崩さない理由だけでなく、午前中の時間を充実して活動するためにも朝食をしっかり食べることが重要です。
⑤夜の睡眠の質を高める
その日の夜の眠りは朝に決まると言っても過言ではありません。バランスの良い食事を朝からしっかり食べることが睡眠にとってもすごく大事です。